遺品整理と特殊清掃の業者の選び方｜税理士が相続手続きまでサポート

遺品整理や特殊清掃の場面では、慣れない作業であることに加え、ご遺族の気持ちの整理が追いつかない中で業者を選ぶことが多いため、トラブルが起こりやすい分野といわれています。

実際に寄せられる相談の中には、次のようなケースが少なくありません。

① 見積りと実際の料金が大きく違う
「追加作業が必要」「想定以上の物量だった」などの理由で、当日になって高額な追加料金を請求されるトラブルがよく起きます。
見積書が曖昧なまま契約してしまうと、後から争いになりやすい部分です。

② 無許可業者による不適切な処理
遺品整理業者の中には、本来必要な 古物商許可・一般廃棄物収集運搬の許可を持たずに営業している業者も存在します。
無許可業者が携わると、
・不適切な廃棄
・不法投棄
につながり、依頼者側がトラブルに巻き込まれるリスクもゼロではありません。

③ 特殊清掃の技術不足による「臭いが残る」「再発する」
特殊清掃には、
・体液・血液の除去
・消毒
・脱臭
といった専門的な技術が必要です。
しかし実際には、十分な装備や知識のない業者もおり、作業後に臭いが残ったままという相談が後を絶ちません。

④ 遺品の取り扱いが雑で紛失・破損してしまう
大切な思い出の品や財産価値のある物が、仕分けの際に誤って処分されたり、破損したりするケースもあります。
特に「残すもの」と「処分するもの」の判断が曖昧だと、取り返しのつかない結果にもなりかねません。

⑤ 法的判断が絡む場面で、業者が間違った説明をする
遺言・相続財産・形見分けなど、法的判断が必要な場合があるにもかかわらず、業者が誤った説明をすることで混乱が生じることもあります。

⑥ ご遺族の心理的負担が増してしまうケース
「急がないといけない」「すぐ片づけないと迷惑がかかる」といった焦りにつけこみ、強引に契約を迫るような悪質業者も存在します。
悲しみが深い時期に強引な営業を受けると、精神的な負担が一層大きくなってしまいます。

遺品整理・特殊清掃は
・相場が不透明
・許可の有無がわかりづらい
・技術に差が大きい
・法的判断が絡む
という理由から、一般の方が業者を正しく選ぶのは難しい分野です。

遺品整理や特殊清掃のトラブルを避けるためには、事前の確認と業者の見極めが非常に重要です。
ここでは、依頼の際に必ず確認しておきたいポイントをわかりやすく解説します。

① きちんとした「許可・資格」を保有しているか
遺品整理・特殊清掃は誰でも名乗れるため、業者の質に大きな差があります。

依頼前に下記の許可・資格の有無を必ず確認しましょう。
・古物商許可（遺品の買取・再販売を行う場合）
・一般廃棄物収集運搬許可（廃棄物を扱う業者）
・特殊清掃士・脱臭技術資格など専門資格
許可がない業者に依頼すると、不法投棄・不適切処理などの重大トラブルにつながる可能性があります。

② 見積りが「明確で分かりやすい」か
料金トラブルの多くは、見積りの不透明さから生まれます。
ポイントは次の通りです。
・どこまでが基本料金か
・追加料金の条件は明記されているか
・不用品回収費用・清掃費用が分けて記載されているか
「完了後に追加料金がかからない」旨の説明があるか
曖昧な見積書や「その時になってみないと分かりません」という返答は要注意です。

③ 作業実績・専門性が十分か
遺品整理・特殊清掃の分野は、経験の浅い業者と熟練業者で、作業品質に大きな差があります。

以下をチェックしましょう。
・年間の作業件数
・特殊清掃の実績（孤独死・事故現場など）
・ビフォー／アフターの事例
・スタッフの人数や対応体制
特に特殊清掃は高度な技術が必要なため、「実績の豊富さ」は安心できる業者選びに直結します。

④ 口コミ・評判が実在性のあるものか
口コミは重要ですが、最近は“見せかけの評価”も多いため、以下の点で信頼性を判断します。
・Google口コミの内容が具体的か
・低評価に対して誠実に返信しているか
・実名・写真入りのレビューが多いか
・評判が急に増えている不自然な時期がないか
信憑性のある口コミが多い業者は安心材料になります。

⑤ 作業内容が「丁寧かつ説明が明確」か
依頼者が不明点を質問したときに、専門用語を並べるのではなく 分かりやすく説明できる業者が良い業者です。

チェックするポイント。
・作業手順が明確に説明される
・何を残し、何を処分するか打合せが丁寧
・立会いの有無や作業の透明性がある
・清掃後の状態を写真で報告してくれる
・説明能力の低い業者は、作業品質も低い傾向があります。

⑥ 相続手続きとの連携に理解があるか（税理士とのセットの場合は特に重要）
遺品整理は 相続財産の取扱いと密接に関係します。
そのため、以下の点を理解している業者は非常に信頼できます。
・財産価値のある遺品を誤って処分しない
・相続人の意思決定を尊重する
・「残すべき物」の判断に慎重である
・必要に応じて税理士と連携できる姿勢がある

特に「財産価値のある遺品を誤って処分しない」という点は非常に重要です。
税理士と連携できる業者は、相続税の観点でも安心です。

⑦まとめ：正しい選び方は「許可 × 透明性 × 専門性」
良い業者の特徴は次の3つに集約されます。
・許可が適正である
・料金と作業内容が透明
・実績と専門性が高い
これらを満たした業者を選べば、トラブルのリスクは大幅に減ります。

遺品整理や特殊清掃は、単に「片づけ」や「清掃」だけではなく、相続財産・相続税の計算の判断が密接に関わる作業です。
そのため、専門家である税理士が関与することには大きなメリットがあります。

一般社団法人相続財産再鑑定協会及び佐藤和基税理士事務所では、相続税申告のご依頼をいただいた方には、遺品整理にもトラブルがないように積極的に関与させていただきます。
※相続税申告のご依頼をいただかない方に対しても、安心して依頼することのできる業者をご紹介させていただくことは可能です。

ここでは、税理士が関わることで安心できる具体的なポイントをご紹介します。

① 遺品の中にある「相続財産」を正確に判定できる
家具や日用品の中には、
・現金
・貴金属
・株券・有価証券
・保険証券
・不動産に関わる書類
など、相続財産に該当する重要な品物が混在しています。

業者だけでは判断の難しい品物も、税理士が確認することで誤った処分や見落としを防ぎ、トラブル・相続手続き漏れ等を回避できます。

② 財産の仕分けを「税金面・法的根拠に基づいて」進められる
遺品を残す・処分する判断には、相続税や相続手続きに関する専門知識が必要になるケースが多くあります。
税理士が関与することで
・どの財産が相続税の課税対象になるか
・名義変更が必要なものは何か
・事前に確認すべき書類
などを整理し、税金面や法的リスクを避けたうえで安全に作業を進めることができます。
また、必要に応じて弁護士や司法書士等の他の専門家とも連携をすることもできます。

③ 遺品整理費用を「必要経費」として判断し、節税につながることも
相続や不動産売却とセットで進める場合、遺品整理や特殊清掃の費用が必要経費として扱えるケースがあります。
依頼者が希望する手続きを考慮しながら、税務上のアドバイスも可能です。

④ 遺品整理の流れを「第三者として公平に管理」できる
遺品整理は、感情が伴う繊細な作業です。
業者とのやり取りや判断に迷いが生じる場面も少なくありません。

税理士が関与することで、
・業者の見積内容をチェック
・不要な追加費用の防止
・作業が適切かどうかの確認
など、中立的な立場から依頼者を守ることができます。

⑤ 相続税申告・不動産売却など、次のステップまで一括でサポートできる
遺品整理はゴールではなく、その後に
・相続税申告
・相続登記
・不動産の売却
などの手続きが必要になるケースがあります。

税理士が最初から関わることで、遺品整理、相続手続き、相続税申告、相続登記、不動産売却までの流れを他の専門家とも連携して一括して効率よく進められます。

依頼者にとっては、「誰に相談すればいいのか分からない」というストレスから解放され、ワンストップで全てが完結します。

⑥まとめ：安心・透明・法的根拠
税理士が関与（他の専門家とも連携）することで得られるのは、
・遺品整理を安全に行える安心感
・法的・税務的リスクを避けられる安全性
・業者とのやり取りの透明性（悪質な業者の排除）
・相続税申告・不動産売却までスムーズに進む利便性

遺品整理や特殊清掃は、専門家が関与することで、様々な不安やトラブルを回避できる可能性が高くなります。

遺品整理や特殊清掃は、ご家族の状況によって必要な工程が異なります。
一般社団法人相続財産再鑑定協会及び佐藤和基税理士事務所では、相続税申告のご依頼をいただいた方については、必要なタイミングで遺品整理・特殊清掃の業者をご紹介させていただきます。

相続税申告のご依頼をいただいていない方についても、信頼できる遺品整理・特殊清掃の業者のご紹介は可能です。
※相続税申告のご依頼をいただいていない方については、遺品整理・特殊清掃の業者のご紹介のみとなります。

ご紹介する遺品整理・特殊清掃の業者は、日頃から士業との連携に力を入れているところをメインでご紹介させていただきます。
また、業者に言いづらいことがある場合には、一般社団法人相続財産再鑑定協会及び佐藤和基税理士事務所が代わりに伝えることも可能です。
※相続税申告のご依頼をいただいていない方については、基本的にはご紹介のみとなりますので、サポートも最低限となります。

なお、遺品整理後の下記の手続きも他の専門家と連携して一括サポート可能です。
・相続税の申告
・準確定申告
・不動産の相続登記
・銀行預金、有価証券等の各種相続手続き
・不動産の売却
・不動産売却後の所得税の申告手続き
・山林、原野、別荘地等の売却できない不動産の処分
一括サポートをさせていただくことで、依頼者がご自身で各専門家を探す手間などの負担を最小限にすることができます。

一般社団法人相続財産再鑑定協会及び佐藤和基税理士事務所がサポート可能なことは、以下のページをご覧ください。

一般社団法人相続財産再鑑定協会及び佐藤和基税理士事務所がご紹介する遺品整理と特殊清掃の業者のサービス内容については、主に下記のような内容となります。
※業者によっては多少内容が異なる可能性があります。

①無料見積り
作業内容と料金をわかりやすく提示して、不透明な追加料金のない業者をご紹介させていただきます。

②ご契約及び作業日程の調整
相談者と業者で日程を調整していただきます。
相続税申告のご依頼をいただいている方については、代表の佐藤和基も必要に応じて同席可能です。
メインでご紹介している業者は夜間や土日の対応も可能です。

③遺品整理及び仕分け作業
現金、通帳、印鑑、重要書類などの貴重品を丁寧に探索します。
買取可能なものは査定します。

④拠出及び清掃作業
重量物も安全に搬出し、基本清掃サービスまで対応しています。
ご希望に応じて遺品共用も行っています。

①対応エリアはどこまでですか？
一般社団法人相続財産再鑑定協会及び佐藤和基税理士事務所がメインでご紹介している遺品整理と特殊清掃の業者の対応エリアは東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県になります。
その他の地域については、ご相談により対応可能な場合もあります。

②相続税申告の依頼はしなくても対応可能ですか？
相続税申告のご依頼をいただいていない方に対しても、遺品整理と特殊清掃の業者のご紹介は可能です。
士業と連携をしている信頼できる業者をご紹介させていただきます。
また、他にも必要に応じて弁護士、司法書士等の専門家のご紹介も可能です。
一般社団法人相続財産再鑑定協会がお手伝い出来ることのご案内にあるサービスは、相続税申告のご依頼をいただいていない方に対してもご紹介させていただいています。

③見積り後に追加料金が発生することはありますか？
現地見積り後は基本的には追加料金が発生しません。
ただし、作業当日に想定外の状況が発見されるケースも中には考えられます。
そのような場合は、勝手に作業を進めず、事前に依頼者に確認と承諾を得てから作業を行います。

④立会いなしでも作業を依頼できますか？
ご紹介する遺品整理及び特殊清掃の業者へされる際に決めていただくことになりますが、基本的には立会いなしでも対応可能です。

⑤即日対応は可能ですか？
通常はお問合せフォームからご連絡いただいた後に、まずは一般社団法人相続財産再鑑定協会からご連絡させていただきます。
その後、遺品整理の業者や特殊清掃の業者をご紹介させていただきますが、お急ぎの場合は、お問合せフォームのお問合せ内容の詳細に「急ぎのため業者から直接連絡希望」と記載してください。

直接連絡をしていただくことで、その分対応が早くなります。
ただし、夜中などは対応できないため、翌日までの対応となります。

⑥一般社団法人相続財産再鑑定から遺品整理や特殊清掃の業者の紹介を受けた場合には、必ず依頼をしないといけないでしょうか？
無料見積りの内容をご確認いただき、ご予算を超える場合や納得いかない場合などは無理に依頼をする必要はありません。
あくまでも見積内容に納得する場合にご依頼いただく形となります。
なお、遺品整理では貴金属や骨とう品など査定金額の付くものや不動産の処分までご依頼いただくケースもあります。
その場合には、遺品整理の費用と相殺をして無料になるケースや逆にプラスになるケースもあります。

遺品整理や特殊清掃の業者の選び方でお悩みの方や紹介を希望される方は一般社団法人相続財産再鑑定協会にご相談ください。理事長の佐藤和基は相続税専門の税理士ですので、相続税申告の依頼者から遺品整理の業者の紹介を求められる機会が多くあります。

相続税が発生しない方については、遺品整理や特殊清掃の業者の紹介だけさせていただくことも可能です。
他にも相続に関する様々な専門家（弁護士、司法書士、行政書士、不動産鑑定士、不動産の売買、生命保険、遺品整理、自動車の買取、ゴルフ会員権の売買など）と提携していますので、必要に応じて適切な専門家をご紹介可能です。