相続土地国庫帰属制度の実績|申請件数と承認件数(令和6年1月)

相続した不要な土地を国が引き取る「相続土地国庫帰属制度」が令和5年4月27日に開始しています。
法務省から相続土地国庫帰属制度の運用状況に関する統計が公開されていますので、令和6年1月31日現在の速報値についてまとめます。

1.相続土地国庫帰属制度の申請件数

相続土地国庫帰属制度の令和6年1月31日現在の申請件数は1,661件となっています。
地目別の内訳は、田・畑が637件、宅地が608件、山林が243件、その他が173件となっています。

なお、令和5年8月末時点での申請件数は885件でしたが、相談件数は14,000件を超えていたようです。
そのため、相談のうち、申請に至るケースは約6%のようです。

2.相続土地国庫帰属制度の帰属件数

相続土地国庫帰属制度の令和6年1月31日現在の帰属件数は117件となっています。
種目別の内訳は、宅地が52件、農用地が24件、森林が5件、その他が36件となっています。

3.相続土地国庫帰属制度の却下・不承認件数

相続土地国庫帰属制度の令和6年1月31日現在の却下・不承認件数は下記となっています。
〇却下件数 3件
 却下理由
 3件:現に道路の用に供されている土地に該当した。

〇不承認件数 7件
 不承認理由
 1件:土地の通常の管理又は処分を阻害する工作物、車両又は樹木その他の有体物が地上に存する土地に該当した。
 1件:民法上の通行権利が現に妨げられている土地に該当した。
 5件:国庫に帰属した後、国が管理に要する費用以外の金銭債務を法令の規定に基づき負担する土地に該当した。

4.相続土地国庫帰属制度の取下げ件数

相続土地国庫帰属制度の令和6年1月31日現在の取下げ件数は154件となっています。
取下げの原因の例としては下記のものがあります。
〇自治体や国の機関による土地の有効活用が決定した。
〇隣接地所有者から土地の引き受けの申出があった。
〇農業委員会の調整等により農地として活用される見込みとなった。
〇審査の途中で却下、不承認相当であることが判明した。

5.山林引き取りサービスの実績

相続土地国庫帰属制度は令和5年4月27日から開始しましたが、一般社団法人相続財産再鑑定協会及び佐藤和基税理士事務所では、令和元年7月から山林引き取りサービスを開始しています。
山林引き取りサービスは、山林等を専門に扱う不動産会社等と提携して、不要な不動産を引き取るサービスです。(地目は山林以外も引取り可能です)
山林引き取りサービスの令和6年3月16日現在の申込件数、成約件数、成約見込み(これから契約)件数は下記となっています。
〇申込件数 383件
〇成約件数 86件
〇成約見込み件数 12件

成約しなかった事例の理由としては下記のものがあります。
〇農地で農地転用(他の地目に変更)ができなかった。
 ※農地法の関係で、農地のままでは基本的に引き取りができません。
〇引取り費用が申込者の予算を超えていた。
〇親族等が引き取った。
〇役場が寄付を受け付けた。
〇相見積りで他に安く引き取ってもらえる業者がいた。

山林引き取りサービスについて詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。

6.相続土地国庫帰属制度と山林引き取りサービスの比較

相続土地国庫帰属制度と山林引き取りサービスのいずれも処分費用(負担金)が発生しますが、山林引き取りサービスは審査手数料が発生せず、引き取りできない土地も基本的には農地(農地も積極的に引き取っていますが、一部の農地は引き取りできないケースもあります)だけのため、相続土地国庫帰属制度が引き取り不可能な土地でも山林引き取りサービスでは引き取り可能です。また、山林引き取りサービスは相続とは関係なく誰でも利用可能です。
なお、物件によっては山林引き取りサービスでは、処分費用がかからないケースもあります。

  山林引き取りサービス 相続土地国庫帰属制度
利用できる人 個人法人問わず誰でも可 相続等で取得した人のみ
共有の場合 1人だけでも可 共有者全員でないと不可
審査手数料 無料 発生する
負担金 無料又は発生する 発生する
引き取りできない土地 農地以外はなし※1 10項目ある
承認の取消し(契約不適合責任) 基本的になし※2 ある
審査期間 1ヶ月~2ヶ月 半年~1年の見込み

※1.農地は農地転用(他の地目に変更)可能な場合に引き取り可能です。
※2.山林引き取りサービスの提携先は基本的には不動産会社であり、引き取るリスクを承知での契約となるため、基本的には契約不適合責任は発生しませんが、一部不動産会社以外が引き取り主となるケースもあるため、契約時にご確認ください。

7.山林引き取りサービスの引き取り後の活用事例

山林引き取りサービスをご利用いただく不動産は、売買や寄付ができずに手放せない物件となりますので、一般的には活用が困難であるケースが大半です。
そのため、引き取り後に長期保有となってしまうことが多いですが、活用できるケースでは下記のようなものがありました。
〇キャンプ場やサバゲーとして利用
〇別荘地として利用
〇キノコの栽培目的で利用
〇植木屋が植木を育てるために利用
〇林業として利用
〇猟師が狩猟目的で利用
〇自然保護活動をしている団体が自然を再生すために利用
〇太陽光発電設備の設置のために利用

8.専門家への相談

相続土地国庫帰属制度が利用できずにお困りの方は、一般社団法人相続財産再鑑定協会にご相談ください。山林引き取りサービスは審査手数料等が発生しませんし、お見積りまでは無料となりますので、気軽にご相談できます。
また、相続土地国庫帰属制度の利用と同時並行でのご相談も可能です。

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相続のノウハウ

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