容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価

1.容積率とは

容積率とは敷地面積に対する延床面積の割合のことです。例えば、容積率200%の地域にある土地は、土地面積の200%(つまり2倍)の床面積まで建物を建てられます。容積率が200%、土地の面積が200㎡で3階建ての建物を建てる場合は1階80㎡、2階60㎡、3階60㎡とすることができます。

また、容積率には用途地域別の容積率である「指定容積率」と建築基準法の規定に基づき前面道路の幅員制限によって計算される「基準容積率」の2種類があります。そのいずれか低い容積率を採用します。

2.容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地とは

容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地とは、容積率がひとつの土地の中で異なっている場合のことです。

なお、容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地が減額される理由としては、そもそも土地の価値はより大きな建物を建てられる方が高くなります。

床面積が広ければ、より高い収益を生むことができるからです。

したがって、容積率が低い住宅街であればそれほど大きな差はありませんが、容積率の高い地域である駅前の商業地域などは価値が高く、路線価も相対的に高くなります。

例えば、評価対象地の路線価が商業地域にあり、奥行の長い土地であった場合、道路沿いは容積率300%だがその背後は容積率200%ということがあります。

このような土地が接している道路に付されている路線価は、商業地域としての繁華性や収益性の高さを考慮して容積率300%を基準に設定されています。

そのため、その路線価で、容積率200%である背後の土地部分まで評価してしまうと、全体が容積率300%の基準で算出され評価額が高くなりすぎてしまいます。

このような1つの宅地で容積率の異なる2以上の地域にわたる場合は、容積率の相違(格差)による個別事情(影響度)を減額調整する評価方法が定められています。

 

3.容積率の調査方法

指定容積率は役所の都市計画課等で都市計画図を閲覧して確認できます。役所によってはHPからも都市計画図を確認できます。基準容積率は前面道路の幅員(メートル)に次に掲げる係数を乗じて算出します。

〇第1種・第2種低層住居専用地域
 前面道路の幅員(メートル)×0.4

〇第1種・第2種中高層住居専用地域、第1種・第2種住居地域、準住居地域
 前面道路の幅員(メートル)×0.4(0.6の場合あり)

〇上記以外の地域
 前面道路の幅員(メートル)×0.6(0.4又は0.8の場合あり)

4.評価方法

容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の価額は、財産評価基本通達15(奥行価格補正)から財産評価基本通達20-6(土砂災害特別警戒区域内に宅地の評価)までの定めにより評価した価額から、次の【控除する価額】を控除した価額によって評価します。

5.相続税還付の相談

容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地について、容積率が異なることによる評価減をせずに高い評価で相続税の申告をしてしまっている場合でも、亡くなってから5年10ヶ月以内であれば申告内容を修正することが可能です。払い過ぎていた分は税務署に返金してもらうことができます。

相続税の金額が適切であったか確認したい方は一般社団法人相続財産再鑑定協会にご相談ください。理事長の佐藤和基は相続税専門の税理士ですので、相続に関する知識や実績が豊富です。容積率が異なることによる評価以外の項目についても適切であったか、相続税申告書の内容を無料で診断します。

6.容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価根拠

容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価根拠は財産評価基本通達20-7となります。

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