山林を放棄する方法|売れない山林を手放したい方は必見

山林を所有していると毎年固定資産税が発生しますし、山林を所有している方が亡くなると相続税も課税されてしまいます。
また、物件によっては管理費用の負担や定期的に伐採費用等の負担が発生しているケースもあります。
そのため、税金等の費用の負担を減らすため山林の売却や寄付を検討している方もいると思いますが、引き取り先をのは簡単ではありません。
ここでは、山林の放棄について解説します。

1.売れない山林を相続放棄して手放す

山林の所有権のみを放棄することは認められていません。
ただし、山林の所有者が亡くなって相続人が全員相続放棄をした場合には、相続人がいなくなり、山林は国庫に帰属します。
そのため、相続のタイミングであれば、相続放棄をすることで山林の所有権を放棄することができます。
ただし、相続放棄は遺産の一部だけの放棄は認められておらず、全ての相続財産を放棄することになってしまいます。
そのため、山林以外の相続したい遺産がある場合は相続放棄をしない方が良いでしょう。

また、相続放棄をした場合には、相続税の計算上、下記のデメリットが発生します。
〇生命保険金等及び死亡退職金等の非課税枠が使えない。
〇債務控除ができない。
〇相次相続控除が適用できない。
ただし、山林の所有権を放棄する目的で相続放棄をする方は、相続人全員が相続放棄をすると思いますし、相続税は発生しないケースが大半だと思いますので、相続税の計算上のデメリットが発生するケースは極めて稀になると思います。

2.売れない山林を寄付して放棄する

山林を寄付することで手放すことも可能です。
市町村などの自治体では、有効活用できる見込みのある山林であれば、寄付を受け付けてもらえる可能性があります。
山林の内容が分かる課税明細書、謄本、公図、地図、写真などを用意して自治体の窓口で相談するのが良いと思います。
寄付を受け付けてもらえる可能性がある場合には、自治体の担当者が山林を調査します。
ただし、山林は有効活用することが難しく、基本的には寄付を受け付けてもらえないケースが多いです。

個人、法人、自治会・町内会についても基本的には自治体の場合と同様で、有効活用できる見込みがあるようであれば、寄付を受け付けてもらえる可能性がありますが、活用できない山林を欲しがる人は稀なため、寄付の受け入れ先を見つけるまでに数年はかかると見越した方が良いでしょう。

一般社団法人相続財産再鑑定協会及び佐藤和基税理士事務所については、下記5.山林引き取りサービスの活用で解説しますが、山林の寄付(無償引き取り)を受け入れられるケースも一定数あります。

山林の寄付について詳しく知りたい方は、「山林を寄付する方法|売れない山林を手放したい人は必見」をご覧ください。

3.山林の寄付が困難な場合に手放す方法

所有している山林の立地条件が良く、キャンプ場などで利用できる場合には寄付できるケースもありますが、大半の山林は活用することが難しく寄付先を見つけるのが困難です。
自治体等に相談をしても積極的に取り組んでくれるところは少なく、年単位で解決できない方も多いと思います。

山林の売却も寄付もできない場合には、相続土地国庫帰属制度の活用又は山林引き取りサービスの活用をお勧めします。

4.相続土地国庫帰属制度の活用

相続土地国庫帰属制度は、相続等により取得した不要な土地で、一定の要件を満たす場合には国に引き取ってもらえる制度となります。
相続土地国庫帰属制度について詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。

相続土地国庫帰属制度の要件|山林や農地の適用可否

相続土地国庫帰属制度は要件を満たす場合には、審査手数料と負担金の費用が発生しますが、国に引き取ってもらうことで、山林にかかる税金の負担などから解放されます。
ただし、引き取りの条件が厳しく残念ながら活用できないケースも一定数生じてしまいます。
そのような方には一般社団法人相続財産再鑑定協会及び佐藤和基税理士事務所が提供している山林引き取りサービスの活用をお勧めします。

5.山林引き取りサービスの活用

山林引き取りサービスは、理事長の佐藤和基(佐藤和基税理士事務所)が令和元年7月から開始したサービスで、山林等を専門に扱う不動産会社等と提携して不要な不動産を引き取るサービスです。
※地目は山林以外でも対応可能です。(一部の農地は引き取りできないケースもあります)
山林引き取りサービスについて詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。

山林引き取りサービス|売れない山林を手放すことができる 

山林引き取りサービスは相続土地国庫帰属制度の審査手数料のようなものは発生しませんので、引き取り費用のお見積りまでは無料となります。
基本的には引き取り費用が発生するサービスですが、無料引き取りできるケースもあります。

不要な不動産の処分でお困りの方は一般社団法人相続財産再鑑定協会にご相談ください。
※相続土地国庫帰属制度の利用と同時並行でのご相談も可能です。

相続土地国庫帰属制度と山林引き取りサービスの違いを比較すると下記の通りとなります。

 
  山林引き取りサービス 相続土地国庫帰属制度
利用できる人 個人法人問わず誰でも可 相続等で取得した人のみ
共有の場合 1人だけでも可 共有者全員でないと不可
審査手数料 無料 発生する
負担金 無料又は発生する 発生する
引き取りできない土地 農地以外はなし※1 10項目ある
承認の取消し(契約不適合責任) 基本的になし※2

ある

審査期間 1ヶ月~2ヶ月 半年~1年の見込み

※1.農地は農地転用(他の地目に変更)可能な場合に引き取り可能です。
※2.山林引き取りサービスの提携先は基本的には不動産会社であり、引き取るリスクを承知での契約となるため、基本的には契約不適合責任は発生しませんが、一部不動産会社以外が引き取り主となるケースもあるため、契約時にご確認ください。

6.山林引き取りサービスの引き取り後の活用例

山林引き取りサービスをご利用いただく不動産は、売買や寄付ができずに手放せない物件となりますので、一般的には活用が困難であるケースが大半です。
そのため、引き取り後に長期保有となってしまうことが多いですが、活用できるケースでは下記のようなものがありました。
〇キャンプ場やサバゲーとして利用
〇別荘地として利用
〇キノコの栽培目的で利用
〇植木屋が植木を育てるために利用
〇林業として利用
〇猟師が狩猟目的で利用
〇自然保護活動をしている団体が自然を再生すために利用
〇太陽光発電設備の設置のために利用

7.不動産業界にお勧めの資格

不動産業界は、物件の売買・賃貸を仲介する不動産仲介業者、商業施設、ビル、マンション等の開発業者、注文住宅等を手がけるハウスメーカー、マンションや一戸建ての販売を手がける住宅販売会社、不動産物件を管理する管理会社など、その業務は多岐にわたります。

不動産業の方には相続土地国庫帰属診断士の資格がお勧めです。

多岐にわたる不動産業の中でも、山林、原野、別荘地、農地などの問題解決は困難なものですし、専門に扱う方は少ないのが実情です。
相続土地国庫帰属診断士は、相続土地国庫帰属制度や山林引き取りサービスの内容を理解して、不要な不動産の処分にお困りの方に対して提案をすることで、問題解決にお役立ちできる可能性があります。
また、不要な不動産の問題解決をすることで、顧客との信頼関係を築くことができ、他の宅地の売買等のご相談を受けるきっかけとなります。

相続土地国庫帰属診断士について詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。

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相続のノウハウ

  • 第1章.土地評価
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